愛染坂
なんとも艶やかな響きの愛染堂。
恋愛成就の神様がいらっしゃいます。
愛染坂の上には勝鬘院があるので愛染坂と呼ばれています。
四天王寺の4ケ院(敬田院(けいでんいん)、療病院(りょうびょういん)、施薬院(せやくいん)、悲田院(ひでんいん)の1つ施薬院の跡である。聖徳太子が三教義疏(ぎしょ)の1つである勝鬘経(しょうまんきょう)を購読したところであると伝えられる。
更に本尊に愛染明王を安置するため別名を「愛染堂」ともいわれる。
本堂は元和(げんな(わ))4年(1618)に徳川氏により再建されたもので、大阪府有形文化財に指定されており、多宝塔は文録(ぶんろく)3年(1594)豊臣秀吉の建立といわれる。多宝塔は大阪市でも有数の古い建造物であり、重要文化財に指定されている。また境内にはお夏・清十郎の墓がある。 愛染祭(あいぜんまつり) 勝鬘院(本堂)大阪の3大祭の1つに数えられ、大阪の夏祭りはこの愛染祭に始まり、住吉祭に終るといわれる。
この祭りは6月30日(宵祭)、7月1日(本祭)、7月2日(残り福)の3日間にわたり行われる。本尊の愛染明王は容貌は憤怒の情を出しているが、内心は優しく愛欲を本体とする愛の神であることから、愛敬(あいぎょう)の神、人気の神として昔から俳優、芸人などの信仰が篤かったという。
樹齢数百年といわれる巨大な桂の樹は大阪大空襲で表面が焼けましたがこうして生き残りました。
それにかずらが絡みつき一体となった姿は男性的な大樹に寄り添う女性的なかづらとしてみられ
男女の縁を結ぶ霊木[愛染かつら]としてまつられるようになりました。
桂の樹はハート形の葉を繁らせかづらは愛染祭の頃に
可愛く艶めかしい花を咲かせます。
細い幹の桂の樹は一世を風靡した松竹映画「愛染かつら」にちなんで
主演の男優吉田照男さんが植樹された二世の桂の樹です。
本祭の7月1日には宝恵籠(ほえかご)や「吉兆(きっちょう)(福笹)」売りが出て大いに賑わう。
この祭の頃より浴衣(ゆかた)を着はじめる事から別名を「ゆかた祭」ともいう。十日戎の宝恵籠もこの祭のものを取り入れたものである。